京都アニメーションの火災事件から数日過ぎ、悲しみに暮れ続けている毎日です
そんな中で京都アニメーション作品で見ていなかった作品含めて再度見直している今日この頃
結構見ていなかった作品も実はいくつかあることに気付きながら、楽しくも悲しくも感動豊かなアニメーション作品の数々を日々心に感じさせながら鑑賞してる
もちろん自分が今まで見た作品も含まれてるし、その中に見たことない作品もちらほらと
特に最近放送されたアニメは大人になって馬車馬のごとく働かされるもんだから、特に全然見ていない…
で!京都アニメーション作品をいくつかピックアップしながら過去の作品を眺めてみたわけ
フルメタ、AIR、涼宮ハルヒ、Kanon、、、って追っていったわけ
そこで気付いた!
氷菓の実写化映画見てねぇな
と
京アニぜーんぜん関係ないわけなんだけど、京アニの中でも特に愛する作品である「氷菓」の実写化映画を見てないことに気付いちゃったんだわ
アニメの実写化は大体スベる説がちらほら聞こえてくる昨今、なんだかんだで映画である作品の感想や受け取り方は人それぞれ十人十色
良作!と感じること人もいれば、クソ実写化乙!と心無い声を掛ける人、さまざまな声があって当然なのです
ただ正直『アニメの実写化=微妙』といった世間の声や体験をもとにしていたこともあり、興味はあったが結局は敬遠し続けてきたのが事実
「氷菓」は京都アニメーション作品の印象がくっきり残っているもんだから、京都アニメーションの世界観を勝手ながら壊したくなかったのだよ
ただ食わず嫌いは良くない!うん
食ったこともないの良いか悪いかなんて勝手に決めんなっつーの!
今まで残してきたんだけど、シャケの皮ってこんなに美味かったんだ…(感動)(泣)みたいな事象って誰でもあるもんじゃんね?
自分の目で見て感じることこれをしないとまずは何も始まらない
だったら食べよう!今すぐに!!すぐやろう
ってことで今更ながら映画実写版「氷菓」観たので感想とレビューをまとめる!
Contents
映画「氷菓」とは?
京都アニメーションでも作品が強いと思われる「氷菓」なんだけど、もともとは作者である米澤穂信が2001年に刊行されたライトノベルに近い推理小説「古典部シリーズ」の第1作の作品のことである
KADOKAWAが2016年に発表した映像化プロジェクト始動作品の中で、本映画作品のタイトルを「氷菓」とすることで「映画『氷菓』製作委員会」を発足させて実写映画化を決定し、監督・脚本を安里麻里、プロデューサー小林剛、山形亮介、主演キャストは山崎賢人と広瀬アリスを抜擢し、ロケ地は栃木県足利市として製作された作品
2017年11月3日公開で劇場公開数は225館
興行収入ランキングでは初登場時にはベスト10圏外だった
小説「氷菓」とは
「古典部シリーズ」は第5回角川学園小説大賞内で新設されたヤングミステリー&ホラー部門で奨励賞を受賞しており、その後角川スニーカー文庫「スニーカー・ミステリ倶楽部」から刊行された著者のデビュー作でもある
原作となるこの「古典部シリーズ」は第1作品であるこの「氷菓」をはじめ、「愚者のエンドロール」、「クドリャフカの順番」、「遠回りする雛」、「ふたりの距離の概算」、最新刊である「いまさら翼といわれても」を含めて全6作品あり現在もストーリーは続いている
アニメ「氷菓」とは
アニメ版である京都アニメーション制作の「氷菓」では原作である「古典部シリーズ」の第4作品「遠回りする雛」までを抜粋したストーリー構成となっている
テレビシリーズ22話とOVA1話の全23話構成で、本作はシリーズを時系列順に構成しその中で大筋においては原作に基づいてはいるが、原作とは古典部の部室の場所が変更されていたり、小説とアニメ放送の時期のずれから細かい時代背景や年月の修正が行われている
映画「氷菓」のあらすじとはじめに
映画「氷菓」を観たんだけどまずは大体のあらすじ先に
映画「氷菓」のあらすじ
「やらなくていいことなら、やらない。やらなければけいけないことなら手短に」をモットーにする省エネ主義の主人公の 折木奉太郎は、姉の指令で部員ゼロで廃部寸前の古典部に入部することとなる
早速部室に向かうと一身上の都合で入部してきた地元神山市の由緒正しき大地主である千反田家のお嬢様 千反田えると出会う
一度気になり出したら止まらない好奇心全開お嬢様である千反田えるは「わたし、気になります!」と大きな瞳を輝かせて折木奉太郎の元へいつも駆け迫る
そんなえるにひっぱられながらも、奉太郎の潜在的な推理力を開花させ、古典部を中心とした学校内で引き起こる謎を次々と解き明かしていく
そんなある日、奉太郎はえるから、33年前に起きたある事件の謎を解明して欲しいとの依頼を受ける
奉太郎の友人である福部里志と小学校からの腐れ縁にあたる伊原摩耶花も加わって、神山高校古典部部員総勢4人で33年前に起きた古典部での事件の真相に迫ってゆく
33年間封印され続けた一冊の文集「氷菓」の謎と真相と、「氷菓」に込められた過去からのメッセージがラストに強烈な印象を残す本作品
ってな感じ!
内容は基本原作・アニメともに同じな感じ!
ただ、映画版の「氷菓」では同小説の第1作品となる主人公の折木奉太郎が入部する古典部の結成から、古典部の周りで引きおこる日常の謎を連作的に展開しながら古典部部長・千反田えるの伯父・関谷純に関わる過去にまつわる謎を解いていくまでのストーリー構成、つまりは原作第1作品となっています
で!ここで今更の話をすると
僕は原作全く読んでましぇん
テレビアニメ版は舐めるように見てました!はい
原作ももちろん興味あったのだけれども、なかなか読む機会に恵まれず、アニメ作品のみを信じ続けた一族です
つまりは僕にとっての「氷菓」はテレビアニメーションの中だけの世界であり、そのあとに出てきた映画については、原作に忠実かどうかとかの検証に値することなく「アニメの実写化」でしかないわけです
だからアニメの世界観を壊したくなかったのも一つとして、『ファンだからすぐ映画観なきゃ!』っていったテンションでもなく、『もし映画の評判良かったら見に行こう!』ってなくらいの温度感だった
しかもこの映画公開前から大コケ予報を盛大にされていた上に、期待を裏切らず大コケした作品でもあったので、僕はそのまま封印してた
時は経ち京アニ見直しの中で出会ってしまった本作品
アニメめっちゃ好きだし、「氷菓」の原作知らぬともストーリー構成や内容がめちゃくちゃ面白いのは知っている、つまりはおそらく面白い
って状況環境で見たわけ
つまりは、アニメ厨で原作・映画全然見てない人の感想・レビュー!
だから原作知らない中での感想なので、「にわか乙」とか「引きこもり豚野郎」とか暖かい言葉はやめてね
映画「氷菓」感想・レビュー
結論を先に言うと、
映画は映画で予想より良かった
僕が比較的中性的な思考がある点もあるのかもしれないけど、ネット界隈で言われていた批評とか悪評とかほど悪いとは感じることはなかったです
作品内容自体が良作だからかもしれないけど、映画一作品としては充分に面白くて、結末知ってたのに気付いたら結構魅入ってたし、重要な謎解きの内容とかも映画という2時間と言う限られた時間内に上手くまとめて凝縮されてたと感じた
基本的なストーリー構成だったり、キャラクター設定はテレビアニメと同なんだけど、「氷菓」の謎に迫る結末もテレビアニメ版とは少し改変されてる部分もあって(映画の方が原作の設定なのか?)ちょっとした驚きの一つとして楽しむことが出来た感じ
ただ、テレビアニメの「氷菓」とは別に考えること前提として観るとか、アニメ知らずに観るとかしないとどうしても気になってしまう点はいくつかある
テレビアニメが前提として入っているとね、ぶっちゃけ内容うんぬんでは無くなってくるとこあるわけなので、別作品として楽しんだ方がいい感じ
かくゆう私もいろいろ思うところはあったのは事実
映画版には可愛さ要素は不足気味
もうこれはテレビアニメ版による完全刷り込み
テレビアニメ版が原作の世界観とは改変されているであろうことは頭ではわかってはいるのだけれど、どうしてもテレビアニメ版のあの千反田えるが抜けきれない
もちろん千反田えるだけに限らずとも、テレビアニメ版ではミステリアスな設定の中にも京都アニメーション独特のファンシーな面やバイタリティ溢れる色彩鮮やかな演出だったりが随所に見受けられるため、三次元にどうしても違和感が色濃く残ってしまう
そして、もう一度言うが
アニメの千反田えるが抜けきれない
心まで見透かすかのような綺麗で澄んだ大きな瞳、生まれたての小鹿のように人を引き込む愛くるしい仕草、SKⅡなど無価値にするほど天然素材で構成される透明にほど近いくらいに透き通った白い肌、汚れを全て包み込み浄化する天使のような清い心
んんん~~~
尊い
わかっちゃいるけど、どうしてもこの千反田えると比較しちゃう
映画版の千反田える役であった広瀬アリスなんだけど、実写化するにもキャラ的にもちょっと違い過ぎる気がすると思うわけです
むしろ映画版の千反田えるってなんかちょっと怖いとこある
ミステリアスな女子高生って原作設定があるからなのかわからないけど、奉太郎に好奇心振りかざすシーンとか、「わたし、気になります!」のシーンとか勢いがスゲェーーの!!
グォォォワーーーーーー!ドンッ!!「わたし、気になります」ってくる感じ、ちょっと勢い余って怖い
あと、奉太郎が謎を解くのにさじを投げているところをじっと見つめる千反田えるのシーン
結構怖い
ミステリアスで不思議設定ならこれが正しいのかもしれないけれど、僕個人的な千反田えるとの印象とは全く違った
いや、これは広瀬アリスが可愛いか可愛くないかって言う話じゃなくて個人的にはキャスト違いなんじゃないかと思ったわけ
広瀬アリスもかなり美人だし可愛いとは思うし、もちろん演技もかなり美味い!
だけど、アニメから入った人にとっては京アニ独特のファンシーさが存分には足りてないように感じる次第
あと、主人公の奉太郎もあのグダり省エネ具合がファンシーで好きだったのだけど、映画だと若干悪びれてる感あってちょっとなんか違うのよ
原作に寄せたキャストでキャラクター設定なのであれば、こっちが本家で間違いないと思うのだけど、僕個人的には可愛さ要素が少し足らず違和感残った設定でした
舞台は高山市ではないけどハマってる
本作品の舞台のロケ地が栃木県足利市らしい
テレビアニメ版では舞台は岐阜県高山市!原作でも『中部地方にあると推定される緑豊かな地方都市』となっていてアニメ版の岐阜県高山市が最も近い舞台設計だと思われる
何故映画は栃木県足利市にしたのだろう
「氷菓」の魅力は各キャラクター設定ももちろんだけど、アニメ版で描かれた引き込まれるような背景作画にもある
自然豊かで古い町並みが立ち並ぶあの高山市じゃないと「氷菓」の魅力は半減するとまで思ってる!
なのになんで、
栃木ってww
って思ってた
だーーーけど、映画見たら足利市も結構良かった!
ってか忠実でした
途中まで高山市でロケハンやってるもんだと思い込んでたわw
足利市がガセネタかと思った
背景の連なる神山連峰とか、古い町並みとか、宮川の川の流れる雰囲気とか、千反田えるの実家まで結構忠実に再現されてた!むしろ足利市もちょっと行ってみたい
舞台となる神山高校の校内の作りとか、校舎の配置とかは映画の方が原作に近いのかもしれとさえ感じた
これは原作読まないとイメージできないのでなんとも言えないけど、舞台がアニメ・原作ともに違えど良く再現されてるところだと感じた点
細かなセリフや設定はアニメに同じ
これは結構驚いたんだけど、普通映画とアニメって細かなセリフの言い回しとか、設定とか大きく改変されるじゃん?
だけど、映画の「氷菓」はかなりアニメに近かったように感じた
映画観てて、ちょっとアニメ見返してる感を感じたくらい
基本ストーリーの流れは原作から完全出来上がっているので、テンポ良く内容は進んでいく作品であるのだろうけど、ここまで作品の雰囲気維持して演出してるキャストの人たちは結構凄い
得に伊原摩耶花のあの奉太郎に対する独特な皮肉の言い回しだったり、福部里志のどこか冷めてもハイテンションな感じはそっくりそのまま演出されてる!
あと「氷菓」の醍醐味であるミステリー要素を膨らますBGMや音楽もアニメとは全く違うのだけど、ぴったりハマってた感じ
あまりのにも基本構成がアニメに近いこともあるんで、比較されてしまうのかもと感じるところだった
映画「氷菓」はAmazonプライムビデオで観れる
2019年8月現在であれば、映画「氷菓」はAmazonプライムビデオで無料で観ることができます!
Amazonプライム会員は無料で観ることができるチャンネルで現在加入者上昇中っぽいので結構加入している人多いと思うけど、まだ未加入って方で興味ある方は一度検討ぜひともどーーうぞ!
映画「氷菓」は映画の「氷菓」
なんやかんやでごちゃごちゃ言ったけど、結論としては予想してたよりは、はるかに良かった内容だった
アニメ知らずに映画先に見ていたら余計な情報入って来なくてより楽しむことができたとも思った映画
ラストシーンも結構スッキリと納得いける形で終われているので満足です
もしかすると原作の小説「氷菓」が好きな人は映画「氷菓」の方が忠実で千反田えるもハマってこっちの方がイイっている人もいるかもしれないって思った
ただ僕個人としては、キャストだけはどーーしても気になってしまったけど、これはアニメのと実写の根本的なメディアの違い、絶対互いに違う点が出てきて当たり前
小説「氷菓」、アニメ「氷菓」、映画「氷菓」、それぞれ良さがあって受け入れられない点もあって、それはそれでいいんじゃね?って感じた感じ!
まだ映画「氷菓」を敬遠し続けて観てない人、シャケの皮だと思って一度観てみて下さい!意外と良いよ!
あとキャストのことでめっちゃ思ったこととして、
千反田えるはやっぱりイメージと大きく違ったところあるんだけど、
里志は適任
いや、ハマリ過ぎ
めっちゃ合ってる、適任過ぎ、お前がやらなきゃ誰がやるー?♫って感じ
ここまでしっくりくるのも凄すぎる
こんだけハマったキャストって福部里志の岡山天音君とキューティーハニーの倖田來未くらいじゃね?
以上
ではでは